reponの忘備録

「喉まででかかってる」状態を解消するためのメモ

「ゼクシィ商法」における疑問3つ

こちらの記事を書いた時に疑問に思ったことを書き留めてみた。

「障壁破壊」は消費者の生活をより良くするのか?

「障壁破壊」が、「消費者の利益を守る」とは、言えない。


あなたが「安く」物を買えたぶん、あなたの収入は減るからだ。


安売り合戦とは人件費の抑制であり、人件費とは「消費者の収入が減る」ということで、賃金と価格がともに下がる「デフレ」状態をつくりだす(デフレは消費者の欲望が生み出している、説)。


たとえば、賃貸不動産業界。


個人的には、価格下がるの結構。

多くの人は、収入の1/4以上も家賃に払っていることで生活が逼迫している。

しかし、そのことで、やはり「デフレ」は起きるだろう。


そして、家賃収入の下落は、それに頼っているひとたちの生活を逼迫させるだろう。

かれらもまた、ひとりの消費者だ。

ネットワークが効率的になると、結果として「一人勝ち」するように構成される。

「デフレ」の中、「プラットフォーム」だけが情報の手数料だけで一人勝ちする、という構図が健全なのだろうか。


多分情報というものはそのようにデザインされざるを得ないだと思う。


ネットワークは、多くの情報が流れこむ幾つかのハブを経由して構成される。

「ハブ」は多くの情報が行き交うため、「ハブ」には富が集まる。

このように構成されたネットワークを「スモールワールド・ネットワーク」と呼ぶらしい。

情報の特性として、ネットワークが構成されると、結果として一人勝ちになる、そういうものらしいです。


ではネットワークが無いほうが良いのか。どうでしょうか?


この問題は倫理や、その設計の次元の問題であるので、ここではこれ以上は論じない。

「価格破壊」と「パイの奪い合い」だけが起きる変化は「イノベーション」なのか?

それと、業界のパイは広がっていない。「ゼクシィ」は、もともと、そのような目的は持っていないからだ。


本文の最後

ブライダル業界とゼクシィに共通する目標は、結婚式と披露宴のマーケットを広げることのはず。結婚周辺市場は現在約4兆円。今後もパイが伸びる保証のない中、広告料だけが高止まりするのは、やはりいびつな構造だ。健全な業界発展のため、ゼクシィのビジネスモデルは今、根本的な転換を迫られているのではないか。

と問題提起されているが、そもそもゼクシィに「結婚式と披露宴のマーケットを広げること」などという目標はあるのだろうか?

これから求められるのかもしれないが……


ところで、これは疑問なのだが、単なるパイの奪い合いを「イノベーション」と呼ぶのだろうか?

自分の理解では、それこそがイノベーションだと思っています。