reponの忘備録

「喉まででかかってる」状態を解消するためのメモ

2/5に読んだ本

  • 読書は対話に役立つ、読書は要約力を鍛えコミュニケーション力を付ける、読書は新しい世界への扉である
  • 3章の読書クイズ、マッピングなどが、実践的で、自分でもやってみたいと思った。


「武器としての決断思考」は「一人ディベート」によって問題設定からその検討と精査、結論まで、十分根拠のあるプロセスを経て辿り着く力を得るための技術の本だったが、応用編のこちらは、異なる他人とどのように合意を作っていくのかを、かなり実践的に書いた本。


相手の利害に焦点を当て、お互いが折り合わないと仮定した時に取れる行動の幅(バトナ)を情報収集で増やし(相手のバトナを知り)、アンカリングや仕掛けをともなった「譲歩」で交渉のはじめから終わりまで有利に進めるテクニックを紹介。

相手からぶん取ればいい、ではなく、「落とし所」を探り、損得を整理しながら(整理の方法も書かれている)譲歩する部分を自分で発見、継続的な交渉かを考え「儲け過ぎない」ことなども、単なる警句にとどまらず、論理的結論として導き出していて、腑に落ちる。


お互いが「合理的」である人間同士の交渉ばかりではないので、「非合理的」な人間を6つの類型として抑えている5章は、僕には「非合理的な人間」の方に親近感が湧いたので、逆に「こういうふうに籠絡されるのだな」と学べた。


「騙し合いのテクニック」として読むと、瀧本さんが「カイジ」の利根川にしか見えなくなるのだが、「騙されず、お互いが一人の人間として落とし所を探る」「そのためのマップ」と捉えると、これは前作と合わせて、実践的な良書だと思った。

なにより、読むだけではなく、アウトレットする「知的訓練が必要」だと痛切に感じた。

なお、時間がなかったので第6章未読。とりあえずメモとして。(15分)