reponの忘備録

「喉まででかかってる」状態を解消するためのメモ

飲み会でゲロ吐いたの、同期が



押忍!




昔読んだ、古い国士舘大の内情を伝える本があって、それが今でも衝撃的であります。押忍!


以下、記憶から抜粋するのであります。




空手部は、4年生は神、3年生は人間、2年生は奴隷、1年生はゴミ以下であります。

ましてOBたるや、天上人なのであります。


毎年合宿の夜は、歴代OBを交えた懇親会という飲み会が開かれるのであります。

そこでは、歴代OBが酒をつぎ、新入部員がそれを次々と飲み干すという催しが開かれるのであります。


OBは暇なのか万難排して、大勢やって来られるので、一人あたま日本酒を2升とか飲まされるのであります。

それも一気呑みであります。


OBが偉い順に横一列に並び、新入部員も一列になって順々に挨拶しながら盃に酒を注がれるのであります。

それを飲み干し、次のOBに挨拶し、盃に注がれ飲み干していくのであります。


次々と注がれる盃を飲み干していくうちに、気分が悪くなる人間が出てくるのであります。

でも、それでも飲み干すのが漢だとされているので、逃げられないのであります。押忍!


と、突然前の奴が吐きやがった、であります!!!

顔が青くなっていたのでやばそうだとは思っていたのでありますが。

OBにゲロをかけたら殺されます。

危うく周りが事前に用意していたバケツにゲロを受け止めたのであります。


そこでOBが一言「オレの注いだ酒が呑めねぇのか!」と怒鳴るのであります。

場は一瞬凍り付きます。各OBも、険しい顔をして新入部員をにらみつけています。


「行け!○○」2年生のA先輩が自分に耳打ちをしました。

A先輩は2年生のリーダー格で、自分らにも良くしている先輩なのであります。

自分はたまたま新入部員のリーダー格で、OBを含め周囲の視線は一気に自分に向くのであります。


覚悟を決めました。


自分はぐいとバケツ掴むと、中身を一気に飲み干しました。


生ぬるい液体がのどを通過していくのがわかります。押忍!


全てを飲み干し、歯を食いしばって吐き気に耐え、「押忍!」と気合いを入れました。


OBたちは、それを見て何事もなかったかのように酒を注ぎ始めました。

自分にも次々と注がれ、それを飲み干したのであります。




OBからの洗礼が終わったあと、A先輩が自分のところに来て「よくやった」と言ってくださいました。


「ゲロは酔い覚ましに良いんだ。オレも去年飲んだ。誰でも通過する道だ。よく頑張った」


それを聞いて自分は、やっと部の一員になれた気がしたのであります。押忍!




そのほかにも、4年生のB先輩に、合宿所の風呂に浮いている垢を飲めとか、いろいろと鍛えられましたが、それもまた良い思い出、今の自分を作る糧になっているのであります。




これこそ体育会系なのであります。

空手部よ永遠に、なのであります。押忍!