インターネットは誰のものか
この本
を読みました。要点
- インターネットに接続するには、通信会社(NTT東西)→ISP→インターネットという段階を踏む必要がある
- 今、インターネットは流れる情報(パケット)で大混雑し、溢れそうになっている
- 原因は、「助け合いインターネット」から「商業主義インターネット」への移行。リッチコンテンツ(動画など)の増加。
- 結局「稼いで」いるのはコンテンツプロバイダばかりで、整備された情報網を「タダで使って(フリーライドして)いる」とISPや通信会社は怒っている。
- 日本ではメディアコンテンツ市場が11兆円規模だが、そのうちネットで流通しているのは7千億程度
- 結論
- 情報が溢れないような太いパイプ作り
- 違法データの遮断
- 国内の魅力あるコンテンツの流通とそれを促す課金制度が必要
感想
- 「ネットの向こう側はフロンティアだ。金の鉱脈が眠っている。Web2.0ではネットの向こう側が金を生み出す」と言われているが、この本で書かれているとおり、アメリカのコンテンツプロバイダがほとんど独占している。
- アメリカのコンテンツプロバイダは、YouTubeがGoogleに吸収合併された今、Googleとamazonが稼ぎ頭ですが、Googleが「Googleブック検索」でamazonと対決姿勢を見せている。とはいえ、巨頭対決の行方はともかく、日本はただ搾取されているだけの感じがする。
- 日本のコンテンツプロバイダで目立っているのはニコ動くらいか?
- 物理的にネットを支える情報網(通信会社やISP)とコンテンツプロバイダをきちんとわけて認識しないといけないことが理解できました。
- この本は一昨年の7月に出版されたものだから、情報はかなり古いでしょう。現状どうなっているのか、追いかけないとまずいなぁ。