reponの忘備録

「喉まででかかってる」状態を解消するためのメモ

超弩級ラブコメ「とらドラ!」を君は読んだか!!

現在7巻まで出ています。

買いました。7巻。まとめて。

図書館で借りて読んだにもかかわらず、です。

何度も読み返すために、買いました。

1回じゃ、とてもおさまらん。


「そろそろラノベでも読んでおくか」と404的なノリで「このライトノベルがすごい! - Wikipedia」を参照し、ラノベと呼ばれる小説を、片っ端から図書館で借りました。

キノの旅半分の月がのぼる空All You Need Is Killよくわかる現代魔法、狼と更新料香辛料、黄昏色の詠使い、"文学少女"シリーズと、読みました。

面白いし、感動もするけれど、でも、読んでおしまい。


面白いんだけど、1度読めば十分かなぁ……




とらドラ!」も、「そろそろ『とらドラ!』でも読んでおくか」という軽い気持ちで借りました。


そして、ほぼ一気に7巻を駆け抜けました。




こいつは、ヤクイぜ!!




それは、うまいラーメン屋に似ています。


以下、ラーメン屋的に表現。




一時期、僕はラーメン屋にはまっていて、ラーメン屋巡りとかやっていました。

名前のある店は片っ端から行きました。

でもこう、がつんとくる店が無いんですよね。

ことごとく、一見さんで終わっていました。


ある日、ふと立ち寄った店で、適当に頼んだラーメン。

あれ、あれあれ、あれあれあれ。

ぺろりと一杯食べてしまった。

なんなのだろう。

うん、うまい。

うまいのだが、なんというか。

うまいのだけど、ううんと。

なんと言っていいのか、うまく言えない。わからない。


翌日から、そのラーメン屋に日参するようになりました。

うまいから。


最初食べたときは、うまい、だけでした。

それが、一回食べるごとに、味が違う。


見た目は、他のラーメンとあまり変わらない。

一口食べても、少し辛いかな、という感じで、サクサク食べれてしまう。


で、二度目を食べると、味が違う。


……こいつは複雑だ。複雑な味だ。


なにか、いろいろなものが、渾然一体になっている。

だけれど、ベースの味がしっかりしているので、味が、ぼけない。

しっかりとしたベースラインにからみつくギターのうなりのように、味が、倍音を奏でる。

それは、ごまとか味噌とか香油とか、いろんな隠し味が絡み合って相互反応を呼び起こし、ハーモニーを奏で、紋切り型の言葉ではうまく表現できない味になっている。

甘い、辛い、苦い、辛い、しょっぱい、酸っぱい。

なんだろう。

この味を表現するのに適当な言葉は、何なのだろう。


凶悪なのは、1回食べるごとに新しい発見をしてしまうこと。

うならされる。

軽快に食べさせるその味に込められた、緻密で正確な計算。


そう、これは計算尽くでやっているんだ。

偶然の味じゃない。


僕は何回か食べて、そのことに気づきました。


客が、一口目を食べて、二口目を口に運ぶとき。

チャーシューをほおばるとき。

スープを飲むタイミング。

シナチクで一休みする時間まで。

何もかもが計算されてやがる。


なんてこった。

一見、当たり前のように見えるのに、全て計算ずくか。

作り手の技量に、うなるしかない。

そんなそぶりは、みじんも見せないのに。


それにしても。

「うまいっ!」としか言えないなんて。

くやしい。

くやしいけれど。

でも。

この味は。




うまいっ!




同僚からうまいラーメン屋を尋ねられました。


迷わず示したのは、その店。


「ちょっと遠くない?」

「いやいや。それだけの価値、あるから」

「そうなの。……で、何がうまいの」

「一度行ってみればわかるよ」

「ほんと〜?」

「ほんとほんと。騙されたと思って」

「どんな味がするの?」


説明できないんだよ。うまいとしか言いようがないんだよ。

でも一度行ってみなよ。

気に入れば、君はやみつきになるから。


絶対にやみつきになるから。


何度も、行ってしまうから。




ということで、「とらドラ!」絶賛協賛中です。

これは、買って読んでいいと思いますよ。

堪能してみてください。

笑って、ゲラゲラ笑って、ジンときて、また笑って。


よし、明日も生きていこうと。物語から力をもらってください。


キャラは立っていて、物語の中を狭しと駆け回り。

文章は、一見そのようには見えないけれど凝縮されていて、無駄なく スキマ無く くどくなく 書き込まれていて。

構成は筋が通っていて、まったくだれない。


これは、他のラノベを頭一つ飛び出ています。

超弩級ブコメ」を、ぜひ楽しんでください!


アニメ化もされるようですね。

僕は1巻を読んだ段階で「なんでこれ、すぐアニメにならないんだ?」と不思議に思っていました。

ものすごく映像との親和性が強いんです。

それも、計算づくで書かれているとしか思えない。

それが、満を持して、アニメ化です。

非常に期待、です。


ARIA級の出来に、なるかも!?