0点と100点だけをとるのは簡単
「不安と孤独のレッスン」
鴻上さんのファンでなければ、人によって好き嫌いのある本だと思う。
僕も内容全部が好きなわけではない*1。
だけれど、2箇所だけいいな、と思ったところがあったので紹介します。
「悩むことと解決することは異なる」
「悩むことと解決することは異なる。悩みはグルグルとした思索だが、解決は具体的な行動になる。具体的に、自分の知り合いは、寂しくなると一人で部屋でワインを飲みながら泣いていたが、あるときから、寂しくなると部屋に人を招いて食事を振る舞うようになった」
振る舞えるかどうかはまた別ですが、楽しいことへ行動すること大事、ってこと。
「0点と100点だけをとるのは簡単」
「0点と100点だけをとるのは簡単だが、人生は59点とか48点とか79点を取ってそれを噛み締めることが大事」
というところ。
鴻上尚史さんは劇団「第三舞台」主宰の演出家だが、具体的に自分の舞台に出た役者さんの話を引き合いに出し、こう語る。
「十分稽古しても、舞台の出だしでトチると、その後ガタガタになることが多い。
同じ役者でも、ある日は最初にトチってその芝居はガタガタになり、本人の口から『今日は0点でした』というときもあり、別の日の同じ芝居はトチらず、最後まで完璧で、本人も『今日は100点でした!』というときもある。
でも、『0点と100点だけ』とるのは簡単なんだよ。
大切なのは、出だしでトチって、ガタガタになりそうな所でなんとか立ち直して、100点にはならないけれど、48点とかを取ることなんだ。
出だしでトチって、ガタガタってなったとき、舞台を見て頭を抱えたくなる。
そこからが本番だろう、って。」
これだけでは「とにかく頑張れ」的な話になりそうなので、後ほど別の本を取り上げます。