reponの忘備録

「喉まででかかってる」状態を解消するためのメモ

「男性性」が気持ち悪くてしょうがない


放浪息子」を10巻くらいまで読んだのだが、作品に出てくる「男」が、「男性性」を代表しているとしたら、これほど醜悪で救いようのない存在もないと思った。


「男性」に対して嫌悪を覚える人が、こういうふうな「男性」を嫌っているとしたら、自分もまたそう思うし、気持ちが悪くてしょうがない。

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なぜ「暫定憲法」が、完成された憲法よりも長命で機能しているのか?

現在もドイツの憲法である「ボン基本法」は、戦後暫定的に作られたものであるにもかかわらず、90年の東西ドイツ統一以後も、若干の修正を加えられたのみで、効力が続行している。


ボン基本法」は、正式名称を「ドイツ連邦共和国基本法」といい、その名には「憲法」という文字はない。

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「縦の線」と「横の線」

(付記)
「横の線」を横断するような、系譜学的な研究や考察があったら教えていただきたいです。


たとえば連合赤軍事件は「共産主義的思想の暴走」とか言われているけれど、その内実は、大塚英志氏が詳細に検証したように、


極めて現代的な若者が、極めて現代的な感性によって、極めて現代的な野蛮さを発揮して


起こした事件だということがわかる。

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「孫の代までの仕事」が10年で消えたケース

グローバル化」はジャーゴンではなく、具体的な物質的根拠と客観的なシステムを持っています。

そのひとつが、「コンテナ」です。


以下、「コンテナ」にまつわる、今もなお色褪せない話をします。

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心の災害派遣

東日本大震災のとき、ほとんどの被災者は、自衛隊の活動に感謝してくれた。しかし、一部の人々は、自衛隊員にも辛辣な言葉を浴びせた。自衛官が、”お上”の一部でもあるからだ。


上司が調整から戻ってくるまでの間、車の横で待機していた隊員が「おまえら、なにをボーッとしているんだ」と罵倒されたり、水を運搬した隊員が、「もう水はいい、ビールを持ってこい」と怒鳴られたり。


冷えた缶詰のラベルに「赤飯」(腹持ちがいいので、赤飯の缶詰が結構あるのだ)と書かれていたのを見て、「おまえたち、自分たちだけいい飯を食って。なにがめでたいんだ」と詰め寄られた隊員もいる。


隊員は、「なんとか被災者のためになりたい」と純粋な思いを持っている。その分、その被災者に罵倒されたとき、たいへんに傷ついてしまう。


そんな隊員にカウンセリングをするときは、この”惨事の後のイライラ”について説明する。


「イライラは症状である。イライラをぶつけることによって、悲しみに直面しないで済んでいる。君は、その人になにか言い返したのか」

「いえ、なにも言わずに、黙って耐えていました」

「それでいい。われわれにイライラをぶつけることによって、その被災者は他の人を攻撃せずに済んだかもしれない。悲しみを一瞬忘れることができたかもしれない。君が苦しい思いをこらえたことには、意味がある。君は、『心の災害派遣』をしたんだ」


「平常心を鍛える」下園壮太(p151-152)


特定の組織を美化するつもりではなく、単に自分にも同じようなことがあって、無かったのは、こういうフォローだった。


沁みた。


オタクと大人

とはいえ、やっぱ30超えたら大人なんだよな……というのがぼくの中ではシンプルな事実です。精神とか趣味とか社会的地位とか関係ない。だから大人がいなくなったとかいう話は、あんまりピンと来ない(大人になろうとしてる人の大人像を聞くと、たまにニーチェの超人くらい大人をなんかすごいものだと思いすぎてることがあって恐ろしい……)。

番組内外伝でも言ったけど、岡田斗司夫が90年代に言ってた「ぼくらオタクは子供なんじゃない。新しい形の大人なんだ」というのが、もはや当然のようになっているこの時代。ぼく個人としては、大人かどうか問われれば、社会的にはそうなんじゃないすかねと答えるしかない。

やはり作家の感性というものはすごいと思った。


はてな村のひとたちは、この言葉が突き刺さる人は多いんじゃないか。

「『非モテ』論争」は、形を変えた、「成熟を先延ばしにする行動」なので。

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文章の中身で判断してくれ

反省。

乱暴にまとめると、「書いている人間の人間性(と想定されるなにか)で判断しないで、書いている文章で判断しないと、書きづらい。息苦しい。」ということかと。


書く側の立場に立つとそう思う。

読む側になると、つい、「お前なにいってんだよ」とはてブなどに書き込んでしまう。


思うのはいいんだが、書き込む必要はないわけで。