reponの忘備録

「喉まででかかってる」状態を解消するためのメモ

自分の「色」は、対話から生まれる

http://www.nhk.or.jp/professional/backnumber/080212/index.htmlを見ました。
音楽プロデューサーの武部聡志氏です。

浮き沈みの激しい音楽業界で30年にわたり第一線で活躍してきた武部。音楽プロデューサーとしての信念、それは流行におもねるのではなく、“アーティストの血を形にする”ことだ。

「流行を追うと、自分の『色』が薄くなる」

自分の「色」は、自分一人では生み出せない

番組では、武部氏が一青窈氏をプロデュースする過程を丹念に追っていました。
そこで描かれていたのは、アーティストの個性をプロデューサーが引き出すという、まさにアーティストの「色」が生成される瞬間でした。


プロデューサーである武部氏が「流行を追わない」というとき、それは他人の色に染まらないということを意味しているのであって、共同作業を否定するどころか、その共同作業から「アーティストの血を形」にしていきます。
その過程は、アーティストに元々眠っていたものを掘り起こすと言うよりは、化学反応で新たな生成物を生み出すというような作業でした。


番組では、一青窈氏の新しいアルバムに入れる一曲を作成する苦悩が映し出されます。
別のアーティストに依頼した、クセの強い曲に、自分の「色」の乗った詩をつけていく苦悩です。
何度も何度もやり直し、悩み、作り直し、共同作業の上、ついにレコーディング中に曲は完成します。

創作は対話から生まれる

番組ではプロフェッショナルの仕事として創作を取り上げていましたが、一般的にも創作というのは、決して単独ではなく対話から生まれると思います。


自分の中に眠っていたものを掘り起こすと言うよりは、他の刺激を受けて、仲間や師といった他者との共同作業の中で、その場で形成されるもの、それが「自分の色」をもった創作なんだと思います。


自分一人では、「自分の色」は生み出せない。逆に、自分一人で「自分の色」を生み出したと思っているとき、実はそこに他者との共同作業が存在したのではないかと考えられるのです。


その他者は、自分以外の他人に限りません。
自分自身も一人の「他者」です。

TBは対話

404 Blog Not Found:読者という神は自らを助くbloggerを助く - blogを続ける3つのコツ

まずは自分という読者を徹底的に意識しよう
本blogはその典型な例。自分に対して飛ばすTBの数も半端でなく多い。

「旅の仲間」を見つけて、徹底的に大切にしよう

こうして三つのコツをまとめてみると、その三つに共通することが一つあります。それが、ループ。「自分のために書いた記事」は「自己ループ」、「仲間のために書いた記事」は「相互ループ」、そして「アルファブロガーのために書いた記事」は「blogosphereループ」。「記憶はループである」というのは私の持論でもあるのですが、こうしたループをどれだけ豊かなものにできるかが、そのblogの価値を決める言い切っていいと思います。


TBは読者への案内であり道筋であると同時に、対話の手段である、といえると思います。自分自身の記事にTBするとき、それは自分という他者との対話を行っているのだと言えるでしょう。


ブログに限らず、何らかの文章というものは、それのみで独立しておらず、他者との対話を行ったとき、より豊かで新しい自分の「色」が生まれる(発見される)のだと思いました。

はてなに見る対話

はてなでは、たとえばホッテントリに、ブログで、はてなブックマークでどのような反応をするか(またはしないか)で、それぞれのユーザーの「色」が出てくると思います。


その点で、字数が制限されかえってコメントのつけやすいはてなブックマークは、個人の「色」が出やすい優れたサービスなのでしょう。