reponの忘備録

「喉まででかかってる」状態を解消するためのメモ

悪口は正しければ許されるのか?

追記:続き「「バカにバカと言うことは正しいんです」を誰か立証してください

2008-03-08さん
 この世界ですべての人に愛され、褒められるのが不可能だなんてことは、僕にだってわかっています。

 でもね、「生きていれば悪口を言われることだってある」というのは受け入れざるをえなくても、「だから俺がお前の悪口を言うのは当然の権利だ」と自信たっぷりに主張することが「正しい」とは思えないんだよ。


「バカにバカと言って何が悪い」という話ですね。これは悪いに決まっているんですよ。


もし、その悪口が認識として共有される程度に正しいとしても、それを口に出す「権利」などはないのですよ。それは、認識の次元の問題ではなく、倫理の次元の問題だからです。


真善美の要諦では、前者が真(認識)の問題であり、後者が善(倫理)の問題なのです。

「あいつは頭が悪い」という認識で一致していても、それを相手に向かって発することは倫理の問題なのです。


「人を殺すのがなぜいけないんですか?」の答えもここにあります。殺してはいけない、という理由はない。確かに「法は法」、偶然に織り上げられた言説に過ぎないが、それを共有の知とすることによって、倫理の規範とすることによって、世界は成り立っている。


殺してはいけない、なぜなら、殺してはいけないから。


共同体にコミットするのなら、この規範を前提なく受け入れなくてはならない。


「バカだからバカと言って」悪いんです、明確に。


でも、悪口はいいたくなるものなんですよね、残念ながら。
2006-04-15さん。きわめて鋭い指摘。これは悪口というより陰口か。